28 January 2026

Schedule

活動予定

2026年

3月15日(日)詳細後日
15:00
小樽市
リュート・ソロ

4月4日(土) open 14:30 / start 15:00
4月5日(日) open 13:30 / start 14:00
レッドベリースタジオ(札幌市西区八軒2条西1丁目 札幌琴似教会裏)
¥3,000(両日定員25名)
村雲雅志(リコーダー)、小松﨑健(ハンマーダルシマー)、布施久美子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、中島康宏(リュート)

4月25日(土)詳細後日
19:00
ゲスト参加

1月21日

もう1週間経ってしまいましたが、先週21日はカッキートリオのライブでした。真冬の夜という外出しにくい時で、僕は事前に宣伝する余裕も全くなかったのですが、そんな中でもお越しくださった皆さまには感謝です。

前半はイタリアのフロットラを中心に。なぜかフロットラは演奏する方が少ない気がしますが、楽しい曲や美しい曲が多く、500年前の人々の息遣いが感じられるように僕は思います。ずっと探究を続けたい分野です。後半は今年没後400年のジョン・ダウランド作品を中心に。新曲で大コケしました…すみません。そんなミスも、その時その場にいなければ見られないのがライブの面白さです(開き直り)。

昨年から作っているビウエラは、学校とのやり取りがなかなかスムーズに進まず、大幅に遅れています。スペインはほとんど行ったことがないのですが、これがスペイン時間…?やっとボディとネックが繋がりました。

今日の1曲
Chesuqi  "The Blue"
ついこの前知ったアーティスト。ただただ、生まれ変わったら、こんな音楽と映像の才能とセンスを持っていたい。

17 December 2025

12月14日

先日のライブ、題して「静かな古楽のクリスマス」は、盛況のうちに終了しました。大雪も予想される中お越しくださった皆さま、フル回転でオーダーを提供し続けてくださったジャック・イン・ザ・ボックスの高倉さん、ありがとうございました。

今回演奏した曲のほとんどは合唱曲だったので、僕はアルト〜バスのパート2〜3声分をリュートに置き換えて弾きました。ルネサンス時代の人たちもきっと、一人では歌えない曲をこうやってリュートで弾いて楽しんでいたのだろうな、とアレンジをしながら想像しました。


今日の1曲
Giovanna Pessi & Susanna Wallumrød  "The Plaint"
ライブの中で、今回演奏したRíu ríu chíuは、アメリカのバンドThe Monkeesによる演奏もあることをお話しました。YouTubeでその動画を見てみると、500年前の人たちもまさにこんな感じで歌っていたのでは、と思えてきます。どうしてもクラシック音楽に分類されて、ハードルが高いと思われがちな古楽ですが、やっぱり昔のポップスなんだよなぁ…と僕は思います。このノルウェーのポピュラー歌手Susanna Wallumrødが歌うパーセルも素晴らしい。動画の埋め込みができないようなので、探してみてください。

18 November 2025

11月13日/ビウエラ製作/アイスランド語の日

先日11月13日は、一風来にて久しぶりのソロライブでした。
久しぶりだし、春に師匠に会って受けた刺激も形にしたい、と気合は十分。しかし、勢いのあまり背伸びをし、難曲・大曲を盛り込みすぎて、ちょっと空回りだった気がします。背伸びしなくてもカッコいい、というリュートの魅力も大切にしなければ…と思いつつ、たぶんまた冒険してしまいますが…。
お越しくださった方々、一風来・成田さん、ありがとうございました。

さて、先月から何ちゃって学生をしています。スペインのEscuela de Violeríaという楽器製作学校から通信で指導を受けながら、スペインのリュートであるビウエラを作っています。
進行速度はカタツムリ並みですが、ネックとヘッドはかなり出来てきました。次はボディ製作に移ることになると思います。

ビフォーアフター

まだまだ技術や知識が足りない上に、現状では製作環境(場所・時間・道具)もあまり整えられず、思うようには作業できませんが、手を動かして物を作るというのは、やっぱりとても楽しい。何とかこの1本を完成させ、これを足がかりに、さらに楽器を作っていけたらと思います。夢は大きく、リュートの師匠シグルンと、パートナーでリュート製作家のニコ、2人を合わせたような人間になりたい。

全く別の話になりますが、先日11月16日は「アイスランド語の日」だったそうです。僕は10年ほど前はアイスランドかぶれで、言葉もかじっており、一度は思い切って、現地の大学のアイスランド語学科に入学願書も出しました。当時はまだ郵送で、書類が締切を過ぎても届かない、ということで、あえなく挫折しましたが…。

16日は、アイスランド大使館によるアイスランド語学習に関するウェビナーがあると知り、視聴しました。メインでお話をされた3名の方々は、僕が願書を出したのとほぼ同じ頃に現地での留学を始められたようです。おそらく僕よりずっと若い方々だと思いますが、超難関の言語を身につけ活躍されていて、素直にすごいと思いました。しばらく離れていましたが、また言語を学び、現地にも行きたくなりました。

余談ですが、そのかぶれていた頃にアイスランドに行った際、たまたま一枚のアイスランドのフォークソングのCDを買いました。ジャケットには、演奏者として、僕のリュートの師匠シグルン・リヒターと同姓同名の別人と、なぜかその隣には、録音に使われているとは思えないリュートの写真が載っていました。その頃、僕は師匠と知り合って間もないか、名前だけ知っているかぐらいでしたが、後にこの偶然が後押しの一つとなって、師匠に学ぶことを決めたのでした。

今日の1曲
Reykjavíkurdætur  "Tíminn Tapar Takti"
初級者の安易な考えかもしれませんが、アイスランド語は風がささやくような言葉だと、初めて現地を訪れた時から思います。静かなアイスランドが一層静かな早朝に、見ているだけで胸が一杯になるレイキャヴィクの街並みの中で繰り出される、風のようなアイスランド語のラップ。歌の内容は分からないけれど、心が満たされる(追記:字幕をオンにすると英語訳が出てくることに気がついた。すごい)。音楽だけでなく他の分野でも、人口40万人に満たない国から、なぜ数多くの世界的な人たちが出てくるのだろう。

11 October 2025

Musica Antica a Monterone 2025

また久しぶりの投稿になりました。諸事情により、昨年末頃から音楽面含めていろいろと停滞しがちになっていたのですが、この2〜3ヶ月でだんだん物事が落ち着き、進むようになってきたので、これからまた音楽追求の人生に自分を引き戻していきたいと思っています。

さて、今や昔ですが、今年の4月末〜5月初めにかけて、リュートの師匠シグルン・リヒターが毎年イタリアで開催しているリュート講習会に参加してきました。停滞期間の真っ只中ではありましたが、次にいつ海外へ行けるか分からないこと、何より6年ぶりに師匠たちに会ってレッスンを受けたく、どうにかこうにか行ってきました。


開催場所は、イタリア中部にあるモンテローネ。人口100人にも満たないかのような、丘の上に静かにひしめく、小さな集落です。そこの建物の多くはおそらく500年ほど前のもので、足を踏み入れると、本当にタイムスリップしたかのよう。リュート初心者の頃から、僕はほぼ毎年参加していたのですが、コロナ流行前の2019年に行ったのが最後となっていました。

モンテローネ

シグルンに初めて会ったのも、この講習会でした。当時日本でリュートを始めたばかりだった僕は、ヨーロッパで学べたらなぁ…とネットを漂流しているうちに、彼女のウェブサイトに流れ着きました。イタリアの山奥でレッスンなんて、これは面白そうだ…と思って、見ず知らずの彼女に参加したい旨メールを送り、その時も2週間ぐらいの旅程で日本から訪れました。その時の体験は想像以上に深く心に残り、翌年、僕は彼女が普段暮らすドイツへ渡って、みっちり教わることにしたのです。

さて今回。
楽器持ちにとって切実な問題の飛行機は、キャセイパシフィックの千歳・ミラノ便(香港経由)でした。北海道から乗り換え1回で済む飛行機が予算内であると思わず、良かった。何よりも、リュートのような大きめの楽器を難なく機内持ち込みでき、本当に助かりました。これがなかったら行けたかどうか…!

ミラノ到着後はまっすぐ、電車でアドリア海沿岸の町リミニを目指しました。リミニは、電車が通るモンテローネ最寄りの町の1つで、町自体もとても好きですが、何より日本人の友人マサさんが勤めるホステルがあり、この辺りへ来る時は外せないのです。Sunflower Cityというその宿、リミニを旅行される際はぜひ。以前と何ら変わることなく温かく迎えてくれるマサさんと、コロナ禍を超えてホステルが続いてくれていたことが嬉しかったです。

Sunflower City Backpacker Hostel

リミニは何泊でもしたいところですが、後ろ髪を引かれながら、すぐに翌日モンテローネへ向かいました。
まず電車で南下してペーザロという町へ、そこからバスに乗り、一度乗り換えを挟んで計2時間近く揺られ、とうとう到着です。
丘の一番上にあるシグルンの家を目指して坂を登っていると、シグルンと、パートナーのニコ(リュート製作家Nico van der Waals)が迎えに出てきてくれていました。涙の再会…かと思いきや、2人を見た瞬間にこの6年間の空白はすっかり忘れ、何だかつい去年あたりも会ったような感じがしてしまって、何だかいつも通りでした。

モンテローネ入り口。左には唯一のバル。

丘の上へ

師匠宅への道。ちなみに上の回廊は現在バスルームになっているそう。

今回、僕はバスの関係で開催の3日前に着いていたので、到着翌日から特別にレッスンをしてもらいました。ソロ曲としては、カプスペルガーのトッカータ第2番を選びました。即興的な性格や強弱など、自分なりに考えたつもりでしたが、シグルンの手にかかると、そんなものをすっかり飛び越えた提案がどんどん出てきて、ほとんど別の曲のように変わるのでした。6年の間に自分の演奏が固くなっていたことが分かり、「ああ、表現というのはこんな感じだった…」と思い出すことができました。

裏庭にてコーヒーブレイク中。周囲はほぼ自然のみ。

期間を通して印象的だったのは、「もっと強く」と同じぐらい、「もっと弱く」という指摘が多かったことです。とにかく「音が小さい」と言われてしまうリュートをここまで弱く弾いていいのだろうか、と思ってしまう時もありました。でも、そこは喧騒とは無縁の場所にある、石造りの響きの良い部屋(元々の部屋は響きすぎるので、少し抑える工夫をしてあると言うほど)。リュートが弾かれていた500年前は、今より遥かに人は少なく、車など大きな音を出す機械類もなく(人の耳ももっと敏感だったのかもしれません)、まさにこのような環境が普通だったのではないか、リュートはこのような環境の基準から生まれて、このような環境で演奏されるのがベストであり、だからこそこんな表現ができるのではないか、と改めて思うのでした。そして、やっぱりいつかこんな環境を日本にも作れたら、とも改めて思いました。

今年の受講者は以前よりずっと少なく4人だけ、僕以外は全員ドイツ人でした。会えるかと期待していた常連の友人が不参加だったり、やっぱりコロナを境にいろいろ変化があったのではと思います。参加者のうち2人は、僕のドイツ遊学時からお馴染みの人で、再会できて嬉しかったです。

シグルンは最近はアンサンブル重視のようで、今回も全員でのリュート・アンサンブルが講習の中心でした。日本では、ましてやここ北海道では、コンサート1時間分の曲を5人で合奏できるような機会はなかなか無いので、良かったです。曲も、ルネサンスからモンテヴェルディのマドリガル、ヴィヴァルディのコンチェルトなどバラエティがあり、この点も良かったです。

エクスカージョン、ウルバニアのドゥカーレ宮殿へ

いつもですが、1週間の講習期間はあっという間に過ぎ去ります。食事と半日のエクスカージョン以外は、ネットもほとんど繋がらない環境で弾き籠り、気がつけばもう最終日のコンサートを迎え、終演後は打ち上げをして、今年も楽しく終了しました。

行く前は、精神・体力・金銭的に大丈夫かどうか、正直不安がとても大きかったのですが、結果としては良かったと思います。刺激を受け、久しぶりに新たなレパートリーの開拓も始められました。この6年間、どこへ行っても周りにリュート奏者がほとんどいない環境で、自分の立ち位置が分からなくなってきていましたが、そのリセットもできました。そして、会いたかった人たちに久しぶりに会うことができ、慣れ親しんだ場所をもう一度訪れることができて、良かったです。これを糧に、これからまた頑張っていきたいと思います。リュートを弾かれている方で、特にアンサンブルに興味のある方は、毎年イースターの時期辺りに開催されるこの講習会に参加されると、きっと有意義な体験になると思います。

モンテローネにて、小さくとも新たな一歩?

来月に1つ、小さなソロライブを予定しています。イタリアで受けた刺激を少しでも聴いて頂けたらと思っています。

11月13日(木) 12:00
めしカフェ 一風来(札幌市豊平区豊平2条2丁目1-8/011-795-1622)
要オーダー、他投げ銭制