21 August 2026

Schedule

活動予定

2026年

9月23日(水祝) 古楽の扉 Vol.3
午後(詳細未定)
みべ音楽院 スカルラッティホール (札幌市中央区大通西14丁目 みふじビル5階)
上坂美穂子(歌)、重野久美子(歌、リコーダー)、布施久美子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、中島康宏(リュート)

11月16日(月)カッキートリオ
(詳細未定)
みんたる(札幌市中央区北1条西20丁目3-7/011-756-3600)
¥
柿崎さとみ(うた)、小松﨑健(ハンマーダルシマー)、中島康宏(リュート)

12月19日(土)
(詳細未定)
STUDIO kamokamo (札幌市南区真駒内幸町1丁目1-15)
¥
布施久美子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、中島康宏(リュート)

『OKHOTSK ー終わりの楽園ー』&『コウスキィ2026夏』

先日は、北海道出身でチェコを拠点に活躍する人形劇師・沢則行さんの劇『OKHOTSK(オホーツク)』と『コウスキィ』を観てきました。人形劇なんてほとんど無縁の世界でしたが、ヴィオラ・ダ・ガンバの布施久美子さんが『オホーツク』の音楽を担当していて以前より話を聞いており、興味津々覗いてみました。

『オホーツク』は、オープニングからその美しい世界に引き込まれました。演技と、スクリーンに映し出される切り絵やリアルタイムで作り出される砂絵、OHPの映像に効果を与える工夫の数々、それらが一体となって流れる世界。昔切り絵が好きだったこともあり、感銘もひとしおでした。そしてそこに入ってくるバロック音楽…正直、古代のオホーツクが舞台の物語に、バロック音楽がこれほど合うとは思いませんでした。さらにそれが生演奏。録音が使われた場面もありましたが、やはり生演奏では劇場内の空気が違うのです。その後も次々と出てくる人形たちの美しさや、人形浄瑠璃の人形遣いの方3人がまるで1人のように動くさまなど、素晴らしかったです。また、たくさんの人がそれぞれ全く別の役目をこなして1つの舞台を作り上げる緊張感と一体感は、生だからこそ感じられる醍醐味と思いました。少し前に沢さん監督の子ども劇も観たのですが、その時は上演時間の2倍の長さを観たような濃さ、今回は、上演時間の2倍の長さ浸っていたいと思う世界でした。

終演後、ミーハー丸出しで沢さんにサインを頂き、肩を組んで一緒に写真も撮ってもらいました。そのがっしりした肩から、沢さんの人生が伝わってくるようでした。

ソロのパフォーマンス『コウスキィ』は、短いお芝居のコンピレーション的舞台で、ユーモラスなものから、グッとくる美しいものまで様々観られました。切り絵・影絵による「赤ずきん」や、人形を使った「人魚姫」、そして客席から出されたお題で即興で演じた「精霊流し」などは、特に美しく素敵でした。即興は、同じお題でその場でAIに作らせた動画の上映もあり、それはそれで面白く、うまくできていましたが、やはり生身の人間によるお芝居は超えられないと感じました。こちらも1時間の上演時間はあっという間に過ぎ、ぜひもう少しいろいろ観てみたかったと思いました。


沢さんの拠点であるチェコには、リュート修行でヨーロッパに渡ったばかりの頃に一度旅行で訪れました。当時住んでいた街がどうも馴染めず、現実逃避の気持ちでプラハに着いたら、現地の空気や人々の柔らかさに感動したことを覚えています。チェコは人形劇が有名と聞いて、劇場にも行ってみましたが、チェコ語の劇にみんなが爆笑する中、僕は独りポカンとするばかり。人生でそれ一回きりだった人形劇の世界でしたが、十数年の時を経て扉を開く機会が来たことは、何だか不思議で嬉しい気がします。

こんな素敵に輝く人たちや世界を目の当たりにしてしまうと、気持ちが上がることもあるけれど、逆に自己嫌悪に陥ることもある…。今回も少し沈んでしまいましたが、気を持ち直して、今日は久しぶりに、諸々の事にかまけて放置していたビウエラ製作に取り組みました。今はなかなか製作に集中できない環境ですが、やっぱり、物作りをしている時間は一番落ち着くかもしれない。次は表面板を接着して、ついにボディが出来上がるはず。


03 August 2026

8月1日

一昨日は、ダルシマーの小松﨑健さんとのデュオで、「留美ととりふね」さんにお誘い頂いてのジョイントライブでした。

健さんとは古いお知り合い、僕は初めましての留美ととりふねさんは、自称プログレッシブ・シャンソンのユニットだそう。本番まで、1つご紹介頂いた動画以外あえて演奏を聴いていませんでしたが、勝手に(すみません)思い描いていたよりもずっと優しい音楽と雰囲気で、安心して聴けました。ボーカルとりふねさんの書く歌詞は文学的で、曲はたぶんどうにか書けても、歌詞が全く思い浮かばない僕としては、素敵な歌詞を書けるって本当にすごいと思います。ギター伴奏の留美さんは、クラシックギターの経験は特にないらしいのに、どうしたらあんなに弾けるのだろう?と思うばかりでした。

健さんと僕のデュオ(デュオ名「やすけん」!)では、ルネサンス、アイルランド、北欧のレパートリーから演奏しました。いつも良いなぁと思って聴いていた北欧のレパートリーが増えてきたのは嬉しい。個人的には反省点がいつも以上に多かったですが、おかげでまた少しリュートのことを知れた気がしたり、今後の前進に繋がるものだったと思います。失敗なくして成功なし。

終了後、共演の御三方の話題は昔の札幌の音楽シーンについて。僕がリュートを始めてもいない頃のことだったり、キャリアの長さを感じました。僕はまだまだヒヨっ子。

お越しくださった皆さま、ダイマの久美さん・直美さん、留美ととりふねさん、健さん、ありがとうございました。


今日の1曲
渥美清『男はつらいよ』
前回の投稿で好きな映画について触れましたが、他はと言えばこれ。笑いと涙満載、これを超える日本映画はあるだろうか?未だに地に足がつかない人生なのは、きっと物心ついた頃からこのシリーズを見ていたから。寅さんがまだこの世にいた時代に生まれて良かった。

今日のもう1曲
Jonathan Larson "Seasons of Love"
この際、好きな映画トップ3一挙公開。3つ目はミュージカル映画『Rent』。何も期待してなかったのに、オープニングのピアノで一気に引き込まれ、2時間釘付け。見終わった時には、僕は別人になっていた。Jonathan Larsonの音楽が、信じられないほど全曲素晴らしい。動画は、"Seasons of Love"と"Rent"2曲を含む、映画冒頭10分。続き、見たくなりませんか?

30 July 2026

7月28日

一昨日は、みんたるにて『古楽の夕べ』ライブでした。
きっかけは、年に一度古楽コンサートでご一緒している上坂美穂子さんからのリクエスト。7月末に古楽好きの友達が遊びに来るので、リュートや古楽を聴ける機会を作ってくれないか、とのことでした。ちょうど僕も7月末が空いているなと思っていたので、古楽専門の方で最近共演がなかった中村会子さんをお誘いし、開催となりました。

本番当日は、直前にトラブルが起きたり、熊本の地震のニュースを見てしまったりで、微妙な気持ちのまま開演。何とか演奏に集中するようにしました。今回も、ルネサンスを中心に、イタリア、スペイン、フランス、イギリス、各国の曲を数曲ずつ演奏するスタイルにしました。こう並べて聴くと、国ごとの音楽の違いがよく分かる気がするし、お客さまにもそれを感じて頂けたのではないかと思います。

今回も予想以上に多くのお客さまがお越しくださり、また、長引いてしまった本番も終始温かく見守ってくださり、本当に感謝です。共演の会子さん、体調不安もある中の長丁場お疲れさまでした。みんたる・みかよさん、そして飛び入りで歌ってくださった上坂さんと、お友達の森下泉さんも、ありがとうございました。

今日の1曲
Glen Hansard "Say It To Me Now"
今朝ニュースを眺めていたら、アイルランドのミュージシャン・俳優のGlen Hansardが交通事故で亡くなった、と目に飛びこんできた。彼とMarkéta Irglováが主演したアイルランド映画『Once』は、ずっと僕の好きな映画トップ3に入っている。映画内の曲はFalling Slowlyが圧倒的に有名だけど、オープニングのこの音楽と映像も何ともいい。昔、僕はアイルランドでギタリストになることを夢見て現地に渡ったけれど、上手くいかず、でも何かしなければと時々路上でギターを弾き、このシーンを思い浮かべて、この場所でも何度か弾いた。この時の挫折経験がなかったら、リュートを手にすることもなかった。まだ56歳、あまりに突然で、早すぎる終わり。

14 July 2026

7月11日

先日の土曜日は、『ヴィオラ・ダ・ガンバとリュートの響き』コンサートでした。
このコンサートは、僕がこれまで重いコンプレックスを抱えて敬遠してきた通奏低音に、ついに腰を据えて取り組もうと、ガンバ奏者の布施久美子さんをお誘いして実現したものでした。

布施さんは、僕が札幌で最初に繋がったミュージシャン。まだ札幌をよく知らない頃に、何かとコンサートの案内をくれたり、お世話になり続けている小松﨑健さんなどに紹介してくれたのも、布施さんでした。この方なくして、札幌での僕の音楽生活はどうなっていたか分かりません。同じ古楽というジャンルに属し、僕が通奏低音コンプレックスを解消するきっかけもくれた恩人です。

そんな方と2人だけで一からつくるコンサートは、知り合って4年半にして初めて。楽しかった!もっとも、キャリアが段違いの布施さんに、言い出しっぺの僕が頼ってばかりでしたが…。

当日はあいにくの雨模様、近くで花火大会も開催される日で混雑していましたが、特別にキャンセル待ちの方までお越し頂け、満席以上の盛況でした。会場のkamokamoは、金工工房もある素敵なギャラリー。ブロック造りの壁に、程よく音が響きます。

プログラムは、僕が慣れているダウランドから始まり、オルティスなどを経て、最後はマラン・マレの組曲。温度・湿度の影響もあって楽器が安定せず、本番中のチューニングにかなり時間を取ってしまいましたが、お客さまには温かく見守って頂き感謝です。

おおむね好評頂けたようで、今回できなかった曲、新しくやってみたい曲などもあり、また12月にデュオ・コンサート開催予定となりました。これまた楽しみ。

お越しくださった皆さま、会場kamokamoさん、そして布施さん、ありがとうございました。


今日の1曲
atmos bloom "It's Enough"
ちょうど投稿を書いている時に、お気に入りチャンネルi'm cyborg but that's okからの動画を見つけて、初めて知ったバンド。かっこいい。相変わらず音楽と映像の組み合わせが絶妙で、まるで公式ミュージックビデオ。